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「新世紀の新しい旅立ち−創造と改革に開拓の心を」
平成15年2月
私の「新世紀宣言」  ・・・P1
私の時代認識「時代の変化で、日本も地域もどう変わるべき」 ・・・P1
 〜その方向を見定めるために〜
私の志「新世紀の3つの潮流をどう生き抜くか」   ・・・P2
私のチャレンジ「構造改革の推進に向けた真の『新世紀宣言』 」 ・・・P3
    |- 政治改革宣言「行政主導から政治主導へ」
    |- 行財政改革宣言「地方分権へ、そして民間主導社会へ」
    |- 社会資本整備改革宣言「後世に悔いを残さないために」 
    |- 司法改革宣言「安全社会の確立、被害者の人権尊重」
    |- 経済構造改革宣言「思い切った規制改革、新規産業の創出」
    |- 社会保障改革宣言「公助・共助・自助による安全と安心を」
    |- 教育改革宣言 「教える」プラス「育てる」
    |- むすびに 発想転換の必要性痛感
    


私のチャレンジ「構造改革の推進に向けた真の『新世紀宣言』」

政治改革宣言「行政主導から政治主導へ」
 
 立法・司法・行政の三権が厳格に分立していて初めてチェック・アンド・バランスが成り立ち、民主主義社会が正常に機能します。わが国の三権分立は残念ながら形骸化し、本来立法府である国会で審議される法律案は、これまでは行政府の各省庁で作られ内閣から提出されたものが大半でした。
 予算案にしても、財務省主計局が各省庁の予算要求に基づいて調整し、作成された財務省原案を閣議決定を経て、国会に提出されます。予算編成がほとんど行政ベースで進むことによって、事実上、官僚がルールをつくり、予算を配分し、執行する結果となります。その結果、官僚が強大な権限を掌握することとなり、政・官・財のトライアングルが形成され、癒着と腐敗の温床を生み出してきました。
 国権の最高機関である国会が、行政主導から政治主導へ、立法府としての国の運営を本来の姿に戻す政治改革が非常に重要です。
 政治家が官僚に依存せず、政治家主導の国会運営を可能にするのは、政党が総合的・戦略的政策立案能力を高め、時代と国民のニーズに的確に応える具体的な政策をつくり、その実現に努力することが大切です。また、こうした適宜適切な政策選択を実行していくスピードアップが求められています。
 政党は常に政策立案と明確な説明責任を果たし、政策を実行することで存在意義を競い合い、その実績評価によって国民の支持を獲得することになるのが本来の姿と言えましょう。従って、政策評価制度を確立、評価基準と評価結果を明らかにして選挙で有権者の信用を問う仕組みを、国政・自治体レベルで確立する必要があります。
 さらに、政治が主導して情報公開を進め、個人情報の保護制度を確立して、透明度の高い公平な社会の実現に努めるべきです。


行財政改革宣言「地方分権へ、そして民間主導社会へ」
 
 政策意思決定責任や議会の法律制定、予算編成に官主導を排して政治主導を確保し、政治の政策能力と政策評価機能を飛躍的に向上させたうえ、国と地方自治体の責任分野と機能を分担することが行財政改革の一つの眼目になります。
 それは、一つには、官主導でなく民間主導で社会ニーズに対応し、民間でやれることは民間 にまかせ、二つには中央集権から地方主権へ、地方でやれることは地方にまかせるというこの二つを前提 とし、税財政の裏付け、規制改革を含めて具体的・計画的にそのシステムを実現することが重要です。しかも、改革の意味や目的・手法をきちんと問い直し、見直すことが規制緩和や自由化の本筋とならなければなりません。
 規制の緩和、情報公開の展開、チェック機能・評価機能の確立などを広く断行することによって、国や地方自治体の体質を変えて、合理的で透明度の高い、国民のための政府、地域住民のための地方自治体へと生まれ変わらせることであります。
 税制改革も日本の財政・経済のあり方を決める重要課題の一つです。これまでの税制は、長い間税源を主に「所得」と「資産」に求めてきました。これからは、この他に「消費」に課税する必要が強く求められています。消費税といえば、日本では強いアレルギー反応を示しますが、欧米では15%以上が常識となっております。少子高齢化が進むなかで、社会保障費が増嵩し、しかも、義務的経費になっており、財源がないため、公共投資などの大幅削減により無理に捻出しているのが現状です。
 しかし、税財政で根本的な改革が必要なのは、社会資本の整備と財源問題です。これまで社会資本整備には、「目的税収入」などが主として充てられてきました。ガソリン税・軽油取引税などが道路財源に、ジェット燃料税・空港使用料が空港整備というように使われてきましたが、こうしたインフラ整備は資金的にも経営収支の面でも制約があり、社会資本の整備が立ち遅れてしまう原因の一つになっています。


社会資本整備改革宣言「後世に悔いを残さないために」
 
 今、道路公団のあり方や道路整備計画の見直しをめぐって論議を戦わせています。道路などの社会資本の整備は、基本的に国の責任において行うべきですが、財政赤字が大きいから整備を打ち切るというのはいささか乱暴です。
 確かに高度成長期からバブル景気までの間、社会資本の整備は内外の変化を展望した計画ではなく、実際には好景気に浮かれて国家百年の大計も明確に立てず、目先だけの官僚の計画に振り回されていたというきらいがあります。
 しかし、本来、社会資本の整備は、長期展望の中で国土の総合的な開発・発展計画に沿った社会的ニーズの視点から財政的にも明確に位置付け、計画的に整備していくことが重要です。日本の道路整備、とりわけ北海道のような人口密度が低く、過疎が進行する地域を多く抱えているようなところでは、まだまだ遅れています。
 それが日本経済の弱点の一つである流通コストが異常に高いことに表れ、それが産業の国際競争力を失わせています。例えば、米国の穀倉地帯から釧路までトウモロコシを運ぶのに60s当たりわずか600円で済みます。ところがわずか道内の深川から釧路まで米60sを輸送しようとすると400円もかかります。どうしてこんなに差があるのでしょうか。
 その原因は、日本では陸上において、超大型貨物車両が縦横に走れる整備された道路が少ないこと。また、その他の輸送コストが格段に高いこと。さらに、港湾の整備と運営管理に多くの制約があり多額の経費がかかる仕組みになっていることなどがあるからです。
 これ一つ見ても、社会資本の整備は、新世紀の国際関係を視野に入れて組み立て直す必要があります。これまで国内問題としてしかとらえられていなかった道路・港湾・空港を国際的な視点でとらえ直し、長期的な整備計画を立てていくことが大切です。
 もうすでに日本の港は韓国・釜山港、台湾・高雄港、中国・香港、シンガポール港にすっかり遅れを取り、国際航空も同様に韓国・仁川空港、シンガポール・チャンギ空港などにもかなりリードを奪われています。
 経済問題を考える時、何を、どう生産するかはもちろん大事です。それと同時に生産したものをどう流通させていくかが大きな問題です。日本の流通分野・物流システムには古い規制がたくさん立ちはだかっており、こうした問題が日本経済の足を引っ張るマイナスの役割を果たしています。
 このような状況が続けば、これまで築いてきたアジアにおける日本の地位・役割はさらに低下することは必至です。新世紀の世界と国内の動向を直視した時、後世に悔いを残さない社会資本の整備充実が求められます。この分野への投資は日本経済の活性化へつながり、不況を脱する手がかりとしても活用できます。ぜひとも総合的な日本再生策の柱として、これらを実現していきたいと思います。


司法改革宣言「安全社会の確立、被害者の人権尊重」

 戦後半世紀余りの激しい社会変化の流れにもかかわらず、日本の司法制度は大きな変革もなく、改革は放置されてきました。しかし、凶悪化・巧妙化・組織化・国際化・低年齢化・複雑化する犯罪、そのうえさまざまな経済事犯と重大経済犯罪の増加など犯罪の質も量も形態も大きく変わってきています。その一方、司法制度の大きな問題の一つとして、加害者の人権が重視されている裏側で、被害者の人権がないがしろにされてきたという批判が高まっています。
 民事事件においても、長引く経済不況を反映して大型の経済事件が続発し、しかも多様化の傾向にあります。豊かな社会の残映を引きずって相続などをめぐる金銭トラブルなども後を絶ちません。社会的背景や科学的な複雑さを秘める医療事故・事件も表面化し、幼児虐待、家庭内暴力、ストーカー事件、覚醒剤事犯、外国人犯罪の増加など事件・犯罪の様相は深刻な事態になるばかりです。
 今、国民が求めているのは、事件・犯罪の防止が第一です。そして万一、発生した場合は迅速・公正なその解明と犯人の早期検挙が望まれています。しかし、現行制度は、刑事・民事事件とも裁判の審理は長い時間と多くの費用がかかり、このために国民の権利が侵害されているという批判が相次いでいます。
 司法制度は、国民の権利を守る重要な制度ですから、公正であることはもちろん裁判のスピードアップを実現することが喫緊の課題となっています。法制度や裁判機能・検察機能・弁護機能の充実を図る思い切った改革が急がれています。


経済構造改革宣言「思い切った規制改革、新規産業の創出」
 
 経済構造改革は、金融システム・産業構造改革を含む総合的な視野で進めなければなりません。バブル崩壊に続いて構造不況に陥った日本経済は、多額の財政出動を軸に景気浮揚策を講じてきましたが、そのいずれもが目立った効果を上げ得ず、景気の低迷が続きました。
 日本が直面しているのは、景気循環型の不況ではなく、成熟社会になったがゆえの構造不況です。従って、財政出動で在来型の公共事業投資で需要拡大を図っても、それが消費拡大へと結びつき、さらに、投資に火がついて好況に転ずるという状況は生まれなくなっています。
 その大きな原因としては、@生産性が高度化して生産が過剰になり、需要とのバランスを欠くまでに成熟化していることA経済・金融が国際化して一国だけの対応、国内政策では解決しない環境になったことB例え国内消費が回復基調になっても、企業の設備投資は国際競争力の維持を目的に安い中国など海外投資へ向かい、国内の空洞化が進行して本格的な景気回復には結びつかず、かえって雇用問題を深刻化させていること−などが挙げられています。
 こうした変化に対応するため、国際化の流れに即応した産業政策の確立、産業空洞化の防止、成熟社会に対応した国内新規需要の創出の具体化、適正生産・適正流通・廃棄物減量化へ向けたシステム転換、大胆な規制改革などを中心とした構造改革を推進する必要があります。
 時代遅れの生産・資本・不良債権を温存するならば、景気回復がおぼつかなく、いたずらに低迷と混迷が続くばかりです。構造改革を無視した単なる財政出動は、需要創出を期待しても効果は上がりませんが、しかし、システム転換・新規需要創出を伴わない不良債権処理を加速させるだけでも経済を悪化させるばかりであることも明白です。新規産業創出の柱になるのは、環境保全・教育・医療・福祉・新技術・新サービスなどが考えられます。
 いずれにしても、経済産業・中小企業・雇用・対外経済などに関する縦割りの個別対策対応から、悪循環を断ち切り、景気を回復軌道に乗せるシナリオとそれに基づく問題解決のための総合的な政策立案と、その政策の推進が必要です。


社会保障改革宣言「公助・共助・自助による安全と安心を」

少子・高齢化が進んで、社会が大きく変化しています。労働人口がすでに減少し始め、総人口も間もなくピークを過ぎて、世界でも例のない超高齢社会を迎えます。
 現在の社会保障制度は、経済の高度成長時代に作ったものですが、これを手直ししただけでは医療保険も年金も失業保険も破綻の危機を回避することはできません。保健、介護、福祉などを含めて抜本的な制度改正を早く実現しなければなりません。
 国民が求めている高齢社会は、「健康で、安心して、生きがいを持って過ごせる社会」です。そのためには急性期の医療を基礎に作られた現行の医療制度から、慢性期対策、生活習慣病の予防保健・リハビリティーションなどの充実へと転換していくことが大切です。特に寝たきり・痴呆の予防に全力を傾けることが重要です。思い切った健康政策の推進が待たれています。
 健康で生きがいのある高齢期の生活を実現するためには、社会保障制度改革に国も自治体も地域も国民もこぞって協力して、公助、共助・自助による安全と安心を保障する「暮らしのセーフティーネット」を構築することです。
 日本の合計特殊出生率は1.31で、先進諸国でも特に低い異常な数値です。わが国はすでに衰退の道をたどりつつあるという見方もあります。その反面、高度成長時代の勢いのまま人口増が続けば2100年には3億7500万人に達するという推計もあり、そうなれば、この狭い国土で本当に平和に豊かに暮らせるだろうかという疑問がわいてきます。食料・資源・エネルギー・環境などを考えれば、少なくともこうした不安は解消されたという受け止め方もまた必要かもしれません。
 それにしても、次代を担う子どもたちを養育することは、社会が負うべき基本的な責務です。安心して子どもを産み、子育てが生きがいとなり楽しくなる条件を再生するには、家庭の団らんを取り戻し、家族で人間らしい心や体の基本をつくる役割や人間関係を大切にできるようにすることです。そのために暮らしのあり方を見直し、暮らしの質を問い直して、出産や育児機能を失いかけている家庭・家族の再生は欠かせず、それをベースに抜本的な子育て支援が重要です。


教育改革宣言 「教える」プラス「育てる」
 
 戦後日本は、占領軍の指示した教育改革によって教育基本法を制定し、新学制に移行しました。それから半世紀以上が経過しましたが、学力の低下、モラルの低下など知育・体育・徳育のすべてについて「教育の荒廃」が指摘されています。しかも、その深刻な問題に直面しているのは幼稚園から大学院まで広範にわたっています。
 このため、教育界に厳しい批判が集まり、早急な教育改革が叫ばれています。こうした状況を引き起こした背景・原因などを構造的に解明して、抜本的な改革をすることが急務です。それも、教育を教育行政や学校だけの問題にするのではなく、家庭や地域を含んで徹底的な改革が必要です。
 偏差値教育偏重に手を貸し、日本特有の「学歴偏重主義」を作り、社会の活力を衰弱させてしまった教育行政をはじめ、長年これを推進してきた関係者の責任は極めて重いといわざるを得ません。この経験に真摯に学んで、教育改革を進めることが大切です。
 教育は教えることだけではなく、むしろ育てることが重要です。昔から育てる機能は、家庭において主として両親が担ってきました。それはまた、家庭を取り巻く地域社会に支えられて成り立ってきたのです。
 教育改革はもう一度、教育の原点に立ち返り、学校だけでなく家庭と地域と一体となって取り組む必要があります。そのうえで、もっと時間を大切に、人間らしい心のゆとりを取り戻すことが求められます。子どもたちを無関心・無気力・無感動へと追い込んではなりません。
 基礎的な学力をきちんと身につけさせるのは当然ですが、自由時間の拡大が家庭と地域に貢献する心を 育むことも大切です。これらが感性豊かな、創造力に富んだ人材育成の鍵になるものと確信しています。


むすびに 発想転換の必要性痛感
 
 新世紀に入って一年以上が経過し、改めてこの世紀がどんな時代かを教えてくれたような気がします。その中で、21世紀は20世紀の延長上ではなく、根本的に発想を転換しなければならないと痛感しました。時代の潮流を読み、正しい方向を見定めて、航路の舵を切っていかなければなりません。そのためには海図が必要です。船出するには、どこへ向かうのか、みんなの気持ちを一つにして進まなければ座礁の危険にさらされかねません。
 私は、参議院議員4年余りの経験を基礎にして、新世紀をどうとらえ、いかに政策を展開すべきかなどについて、2003年の年頭に当たって、その基礎的な考え方をまとめました。その中で最も重要な点は、私たちが20世紀的なものの見方や考え方を転換しなければならないということです。それだけではなく、私たちは21世紀にふさわしい生き方への転換が求められていると思います。
 今年も私は、国会でも日本再生会議でも、その他広く社会へ向けた政策提言を大胆に行っていこうと思います。今年は統一地方選挙の年でもあります。なお、北海道についての考え方・政策は「北海道の新世紀戦略大綱」をまとめる予定です。
 全国・全道の同志のみなさんにお読みいただきご批判・ご意見を賜われば幸いです。