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「日本・EU議員会議」
基調報告 4月10日(火) 第3セッション 議題『日欧協力』
我が国は資源小国であり、国民生活や、産業活動の基盤となるエネルギー資源は乏しい状況にあります。このためエネルギー政策は極めて重要であり、始めに我が国のエネルギー政策について申し上げます。
我が国の1997年の最終エネルギー消費は、石油換算で3億4千万トンと、世界の約6%を占めており、また、一次エネルギー供給の約80%を輸入に依存しております。
このような状況から、我が国はエネルギーセキュリティ・環境保全・市場効率化というバランスのとれたエネルギー政策を基本原則としております。
この原則に基づき、省エネルギーを進めるとともに、原子力を石油代替エネルギーの中核と位置付け、他の新エネルギーも併せエネルギー開発に取り組んでいるところでございます。
しかしながら、今後もエネルギー需要が伸びると予測されることや化石燃料消費に伴う地球温暖化現象が人類にとって大きな課題となることが考えられます。太陽光や風力等の新エネルギーの実際的潜在量については、将来の1次エネルギー供給の6ないし10%を賄うにすぎないとされており、今後とも革新的なエネルギー技術の開発に努力を払わなければなりません。
幸いにして、日欧の間ではこれまで核融合エネルギーの実現に向けた研究協力が行われております。この核融合は、燃料資源が海水中に豊富に存在する、また、現在の核分裂型の原子力と異なり、原理的に、チェルノブイル原子力発電所のような心溶融事故がない等安全性が高い、更に、高レベルの放射能を有する使用済燃料が発生しない、といった優れた特長があります。核融合研究は、人類が未来のエネルギーの選択肢の幅を広げ、その実現可能性を高める観点から、着実に推進すべきものです。特に、現在、日欧ロシアの三極で進められておりますITER計画については、国際チームが日本と欧州に拠点を置いてITERの設計や試験を行い、設計報告書がとりまとめられています。現在、ITERの建設着手を判断する時期を迎えており、我々政治家の役割が極めて重要となっております。
現在世界に二つしかない大型核融合実験装置、日本のJT160と欧州のJETの科学的成果をこのITERに引継ぎ、日欧が世界をリードしていくすばらしい事例といえるのではないでしょうか。
続きまして科学技術政策について申し上げたいと思います。
改めて申し上げるまでもなく、エネルギー問題、環境問題などの人類共通の諸問題の解決や、より豊かな生活を営むため、科学技術の振興は重要な役割を果たすことが期待されております。
このような地球規模の課題の解決を図るため、科学技術活動を国際的に推進することは不可欠であり、我が国といたしましても、これまで主要国首脳会議に基づく国際協力、国際連合における協力等を通じて、科学技術における国際協力を積極的に推進してきたところであります。
これらの活動のうち、特に、我が国と欧州との国際協力について申し上げますと、先進国としての役割を分担・補完しながら進めていくことが必要であるとの認識から、日欧間の科学技術協力協定、研究者の交流等を効果的に推進してきたところであります。これらの協力の結果、国際宇宙ステーション等にみられるように、日欧を中心とした科学技術協力は、世界的に注目される素晴らしい成果をあげております。地球規模の諸問題の解決を図るため、先に述べたITER計画を含め、今後とも積極的に科学技術におけるこれらの国際協力を進めるべきであります。
ところで、科学技術における国際協力を推進するに当たり、優秀な研究者が互いに積極的に交流するに交流することにより、双方のポテンシャルの向上を図ることが重要であります。私といたしましても、科学技術の国際協力、特に欧州からの優秀な人材受け入れを効果的に行うため、研究開発基盤の整備、研究支援体制の充実・強化を積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。
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