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国会活動/発言一覧 参議院「沖縄・北方問題特別委員会」

第156回国会
2003年6月16日
平成十三年度決算外二件及び平成十三年度決算調整資金からの歳入組入れに関する調書

コメント
■ 6月16日、参議院で実に35年ぶりに会期内決算処理が行われました。参議院の独自性がいささかなりとも発揮されたと、参議院議員として使命感をもって質問しました。
■ まず午前中は東京大学で最近問題になった、科学技術振興調整費に関する管理運営の仕方及び運用制度の見直し等について、遠山文部大臣に考え方を質しました。続いて、平沼経済産業大臣に高速増殖炉「もんじゅ」の判決に対する所感及び原子力エネルギーの安全性についての決意表明等を伺いました。
■ 午後の総括質疑では、憲法上の衆参の役割分担や、使い道を一歩誤ると地球全体の存亡に関わる現代社会のエネルギー等について、小泉総理大臣に、また、決算審査と予算編成のあり方について塩川財務大臣に所感を伺いました。

  






■中川義雄 自由民主党の中川義雄であります。
 最初に、ちょっと最近問題がありましたが、科学技術振興調整費をめぐるいろんな大学等の研究室で、一般国民から、非常に高い次元に、モラル的にも高い次元にある方々が何でこんな事件をという大きな問題になりました。しかし、この問題につきましては処分等も終わりまして、これ事件として私はこの問題をここで取り上げるつもりはありません。ただ、この科学技術振興調整費そのものの制度的な問題があって、それに、こういう事件が起きたのではなかろうかという疑義があるものですから、そういった観点から大臣の考え方をただしていきたいと思っています。
 今回の事件では、東京大学の例でありますと、大学院生、教官、非常勤職員に支払われた賃金、謝金、そういったものが研究室の運用に不当に充当されていたということであります。
 なぜそんな賃金なんかが消えて研究室になったのかと。これにはいろんなこの制度そのものに問題があると思いますので、その要因、そしてこれからこれを、こんなことがなくなるためにどう管理運営していくかについて大臣の考え方を示していただきたいと思います。

■国務大臣(遠山敦子文部科学大臣)  まず、委員御指摘のように、大学におきまして、一部の大学ではございますけれども、最近研究費の不正経理の事実が判明しておりますことは、私は国民の大学に対する期待あるいは信頼を失墜させるものとして大変遺憾だと思っております。これに対しましては、私どもといたしましても最近通知を発しましてしっかり指導をいたしております。
 その内容は、大学の内部においてしっかりその会計検査に係る調査をやってくれということ、二番目には臨時に内部監査もやること、三つ目には教職員に対する研修などの実施で再発防止に努めるようということでしっかり指導をいたしておりまして、その内容について様々な機会に私どもも研修を行ったり指導を徹底しているところでございます。
 そういう問題がなぜ起きるのかということになりますと、いろんな複雑な問題があるかとは思いますけれども、これ単独の例えば科学研究費補助金だけではなくていろんな省庁からの研究費なども行っていると、それから、そういう補助金の中には執行が非常に遅くて年度末に研究費が来るというようなこともあって研究者が非常に使いにくいものもあるようでございます。そういったことはシステムとして直していかなくてはならないと思っております。
 二つ目には、研究費そのものは研究者個人が受けて、しかしその経理については大学の機関としてしっかり経理していった方がいいというふうに考えておりまして、今いろいろとその面の改革に取り組んでいるところでございます。
 特に、一番大型の研究費、競争的資金でございます科学研究費補助金につきましては、これは実は全国から十一万件一年に申請があって四万件を超える採択をしている、そういう大変大きな研究費でございますが、これは基礎研究の一番大事な研究費でございますが、これにつきましては七月末にはいつももう出せるようになっておりまして、大改革が今進んでおります。
 それからもう一つ、研究費を年度内に使い切るというようなことでいろんな無理が生じている、その面につきましても、繰越明許金というのを明らかにしまして、今年度から年度を超えて使えるようにしていくなど様々な今改革を行っているところでございます。
 今後とも、競争的資金の有効な活用によって日本の知の創出というものがしっかりいきますように私どもも努力したいと思いますし、大学人にも猛省を促したいというふうに考えているところでございます。

■中川義雄  今、大臣が答えられたように、最大のこういう事件が起きた要因というのは、何となく予算があるが使い勝手が悪いということがそういう形になって、賃金だとか謝金が食料費、飲み食いに変わっていったりしているという実態もあることは否めないと思うんです。
 そこで、使いにくいという原因には、予算の執行時期がかなり遅れて執行されるものですから、予算の金額の割合には使える時期が非常に限定されて、その中で全部予算を使い切らないとこれまた大変ないろんな事後に問題が起きるという、これは本当は問題は起きないんですけれども、それでも、ちゃんとやれば問題は起きないんですけれども、使い切れなかったら国庫に返納したっていいわけですから。
 そういうことが一つあるのと、それから、予算は単年度主義を取っているものですから、今言ったように繰り越してやるというのは、今、大臣、簡単に一言で言いましたが、私も公務員をやっていた経験がありまして、予算を繰り越すというのは大変いろんな手続があって、その間にいろんな人がそれに介入してきて、そんなことだったらもう来年度予算要求から外した方がいいぞなんという、そういう話が必ず出るんです。ですから、無理してでも単年度で予算を使い切りたいという公務員の心理が働くことは否めない事実なんです。
 ですから、これ、大臣、この制度を、こういうたくさんの予算が掛かって、国家的な研究として、ある意味では単年度なんかでできるはずがない、何年も何年もかかってやらなければならない、そういうものは最初から分かっているわけですから、これは単年度主義ということじゃなくて、もっと制度的に通年で運用できるような、そういう制度の見直しをすべきではないかと思いますが、大臣の考え方を示していただきたいと思います。

■国務大臣(遠山敦子文部科学大臣) 先ほどもちょっと触れましたけれども、その点につきまして、今年度から財務省の方の大変な御協力をいただきまして、大きな改革が進んでおります。それは、今年度から科学研究費補助金で繰越明許制度が導入されました。これは、その研究費という性格にかんがみて年度を超えた使用が可能となったわけでございまして、私は、これは研究者にとっては大変な福音であろうと思います。是非ともそれで有効に使ってもらいたいと思っております。
 それからもう一つ、科学技術振興事業団、ここが戦略的創造研究推進事業というものをやっておりますが、その事業団の運営費交付金で使うということになるものでございますから、これは大変、独立行政法人でありますゆえに弾力的な運用が可能となります。これは既に所要の制度改正がなされているところでございます。
 そのように、今年から大変研究費の使い勝手がいいように今努力をしているところでございます。もちろん、今後とも研究者の意見も十分聞きながら、しかし国費でございますからそこのところもしっかり守りながら、私どもとしてもできるだけその資金が有効に活用されるように今後とも努力をしていきたいと考えております。

■中川義雄  今、繰越明許制度をこの研究費にも活用すると。これは大変いいことだと思う。しかし、繰越明許というのは、私も経験して、そう簡単な手続じゃないんです。
 例えば、北海道の場合ですと、特に公共事業でこの制度を十分活用しなければならないことが出てくるわけです。それは、思わぬ大雪が降ったりなんかして事業が途中で困難になってしまう、そうすると次年度にどうしても繰り越さぬとならない、そういうときにこの繰越明許というのは該当してやるんですが、これも、財政当局だとか何かがもう一々チェックにチェックを重ねて、繰越しをさせないで予算を返還させようとするんです、これは。どうしても財政が厳しくなればなるほどそういう動きが出てくるのは事実なんです。ですから、そこにいる職員は、無理してでも単年度中に予算を使い切ろうとして、無駄な、大変な雪の中で養生費を掛けたりしてやっている場合が多いんです。
 これはやっぱり財政制度そのものをしっかりしなければならないと思いますので、これは大臣には通告していなかったんですけれども、大臣の所感だけ、繰越明許制度を、だれかいたら答えてもらってもいいんですが、この制度を本当に実態に合ったものにするためには、文部科学省で何ぼ努力してもいろんなところからのチェックが入りますから、一番大きなチェックは、今こういう財政難のときには予算を返上しなさいという意味でのチェックが必ず陰に陽に掛かってきますから。まあこれはいいです、質問したらあれですから。そういうことのないように、大臣、ひとつ気を配ってやっていただきたいと、こう思うわけであります。
 次に、今度は少々エネルギー問題に替わって経済産業大臣に二、三点伺いたいと思いますが、何といっても、この原子力行政の中で最近次から次と、人的な失敗といいますか、ちょっとしたことが大変な心理効果を生んで、国家の存亡にかかわるような問題に発展しかねない問題が次から次に起こっているわけです。ですから、この問題を処理するために、もうそれこそ大変な気を遣いながら、二度とこんなことを起こしちゃいけないという言葉を何回も繰り返しておりますから、二度とそんな言葉が繰り返されないようにしていかなければならないと思いますので、少し具体的に聞きたいと思います。
 平成七年にナトリウムの漏れる事故を起こした、そして運転を停止しております核燃サイクル機構のいわゆる高速増殖炉「もんじゅ」、これをめぐって住民から訴訟が起こされておりまして、この控訴審の判決が一月にありました。その控訴審によりますと、安全審査に過誤、欠落があり、炉心が崩壊し、崩壊し溶解し、放射性物質が外部へ放出される具体的危険性を否定できないと判断して、一審判決を真っ向から覆す、残念ながらそういう判決が出たわけであります。判決では安全審査のやり直しを強く求めておりますが、我が国の原子力政策を考えるとき、これは、そういう判決ができたからといって私は簡単にひるむ問題じゃなくて、正しいものは正しいものとして、国は正々堂々と主張するものは主張していかないとならないと思います。
 このことについて担当大臣としてどのように受け止めているのか、率直な所感を伺いたいと思います。

■国務大臣(平沼赳夫経済産業大臣) 中川先生にお答えさせていただきます。
 原子力というのは安全性をいかに担保し、そして国民の皆様方の信頼を確保するということが大前提だと思っています。そういう意味で、御指摘のように本当にこの事故、あるいは今、東電の問題でも不正の記述、記載、虚偽の報告等で大変国民の皆様方に御心配をお掛けしているということは本当に申し訳ないことだと思っています。
 今御指摘の高速増殖原型炉の「もんじゅ」に関しまして、一審の判決が覆りまして、そして二審では今御指摘のような判決結果になりましたのは、私どもは非常に残念に受け止めているところでございます。
 したがいまして、これはもう御承知だと思いますが、一月三十一日に上訴をいたしまして、そして三月二十七日にその上訴についての理由書を提出をしたところでございます。
 このいわゆる理由書におきましては、「もんじゅ」の事故防止対策では安全確保ができないかどうかについて具体的な認定を行わないままに、多重に施された安全確保のための機能がすべて働かないという前提に立ちまして、そういう非現実的な仮定の下で、今おっしゃったように、炉心崩壊が起こるというようなそういう危険性が否定できないため違法とするなど、原子炉等規制法の解釈に誤りがある、これが第一点であります。
 さらに、行政処分の無効要件等に関する最高裁の判例があるわけでございますけれども、この最高裁の判例に反することも指摘をしているわけでございまして、当省といたしましては、安全審査というのは適正に行われまして十分に安全性が確認されたものと、このように考えておりまして、最高裁において適切な判断をいただけると、このように確信をして今取り組んでおるところでございます。

■中川義雄 私自身も全く大臣と同じ考えであります。いろんなこの「もんじゅ」そのものに、安全を確保するためにいろんな制度的に組み合わせて、そして、結果として絶対炉心が崩壊するようなそんな事故に結び付けないための安全チェックがたくさんあるわけです。ナトリウムが漏れたというのはその一部の事故でありまして、それだけを取ってこれ、全体の安全性を疑うというのは、私は何となくマスコミの空気に押されてこの判決が出てしまったのは残念で仕方がありませんが、出たことは間違いない事実ですから。
 一つだけ、これはやっぱり国が安全性に責任を持って確認してこの事業を進めてきたわけですから、その安全性についての国の強い自信といったものは今でも全然覆っていないと思うんですが、やっぱり大臣として、国民の前で誇りを持って、この安全性については十分管理して出した計画であるということを、ここで再度この安全性一本に絞って決意を表明していただきたいと思います。

■国務大臣(平沼赳夫経済産業大臣) まず、この「もんじゅ」のことについて申し上げさせていただきますと、この「もんじゅ」の原子炉設置許可というのは、当時の科学技術庁において昭和五十八年の五月二十七日に許可をしているわけでございますけれども、この設置許可を行うに先立ちまして、当時、科学技術庁において、原子炉施設の立地条件、設計等が原子炉等規制法に基づく許可基準に適合しているかどうかについて原子力安全委員会が定めた安全設計審査指針に照らして厳密な形で安全審査が行われまして、その上で妥当なものであると、このように判断されたものであります。
 具体的にもう少し申し上げますと、高速増殖炉の安全性評価の考え方という指針におきましては、例えば原子炉を確実に停止できるような信頼性の高い設計がなされていること、万一冷却材の流出が生じた場合でも炉心の崩壊熱が除去できる設計であることなどが求められているものでありまして、当時、科学技術庁の安全審査においては、「もんじゅ」の設計がこうした要求を満たすものである、このような判断がなされているわけであります。
 さらに、この安全審査を行う過程においては、原子力の安全に関する各専門分野において高度な専門的、技術的知見を持つ学識経験者の中から選任された原子力安全技術顧問から技術的な意見を聴取するなどして厳正かつ慎重に審査がなされたわけでございます。さらに、その上で、科学技術庁による一次審査の結果については、原子炉等規制法に基づいて原子力安全委員会によるダブルチェックがなされているわけであります。そういうことで、この「もんじゅ」については私どもとしては安全審査というのはしっかり行ったと思っております。
 しかし、御指摘のように、本当に原子力というのは安全性の確保というのが大切でございまして、ここは厳重にしていかなければなりませんけれども、天然資源エネルギーの乏しい我が国にとってはこの原子力というのは長期的な、安定的なエネルギーの供給源でございますので、私どもとしてはこの安全性を更に徹底して、情報開示も含めて真摯に取り組んでいかなければならないと、このように思っております。

■中川義雄 今、大臣から決意を伺ったわけですが、私も、それに加えて、この高速増殖炉というのは、エネルギーを再利用するという、非常にエネルギーの乏しいこの国にとっては、この技術が確立し、安全性が確認されたら我が国のエネルギー政策に画期的な、非常に長期的に安定したエネルギーが供給されるということで、大きな我々は期待と希望を持っているわけであります。
 ただ、私自身も、これとはちょっと別なんですが、例の幌延問題、高レベル放射能物質を貯蔵したり処分するための技術開発のための施設、そのときのヒステリックな国民の反応というものを見たときに、そういうことが必ずこういう問題には起きてくると、そんなときだからこそ政府が責任を持って冷静に、感情的じゃなくて科学的に冷静に対応していただきたいと思います。
 ところが、最近になりまして、この核燃料のサイクルという、バックエンド事業というようなことで超長期に、処分まで行きますと超長期に及ぶということになってきて、そのためのいろんな政策的な検討が積み重ねられているんですが、私は、ちょっと諸外国と比較してこの国はそれを民間にゆだねている部分が諸外国より多いのではないか、この問題は民間ではなかなか手に負えない、費用も掛かる、長期的に科学的に分析しなければならない、そして何といっても国民の信用を得なければならない、そうすると国の責任においてやるんだというこの基本的な姿勢をやっぱりしっかり示すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

■国務大臣( 平沼赳夫経済産業大臣) 御指摘の核燃料サイクルを含む原子力の推進というのは国のエネルギー政策の重要な基軸でございます。これは非常に私どもも重要度が高いと、このように認識しているところであります。
 諸外国を見ますと、国の関与の仕方については各国の事情により様々なものがあります。我が国におきましては、原子力の重要性にかんがみまして、国としては、安全対策、それから関連技術開発、さらには発電所等の立地促進等、相当積極的に国がその役割を果たしてきたと、このように私どもも思っています。最近におきましても、この国会で電源開発促進対策特別会計法の改正を行わさせていただきまして、これまで以上に原子力に対する重点化を国として図ってきたところであります。
 また、今後とも、原子力を推進していくためには安全と信頼の確保というのが非常に重要でございまして、こうした面における国の役割というのはしっかりと果たしていかなければいけないと、このように思います。

■中川義雄 全くそのとおりだと思いますので、自信と確信を持って、下がることなく一歩一歩確実に前進して、この国は何といってもエネルギーが、エネルギー資源が乏しいという、そういう国でありますから、やっていただきたいと思います。
 それからもう一つは、原子力発電所はもうこの国では相当の、特に電力におけるウエートは高まってきて、もう欠かすことのできないエネルギー源になっているんです。しかし、最近になってますますその初期投資が物すごく膨大になって、なかなかそれに取り組むことが、投下した資本に対してどんな形でそれが返ってくるのかということに対する不信感、不安感があって、その投資意欲が減退してきているのではないかと心配しております。これは、この国ばかりじゃなくて、世界的に見てもそういう傾向が非常に強いわけでありまして、しかし私はどうしても原子力発電というものは一歩一歩進めていかなければならないと。
 そういうことで、この投資意欲の減退、これを何とか国民の英知、国の英知も振り絞って、やっぱり投資意欲だけは減退させないでやっていくべきだと思いますが、そのための大臣の考え方を示していただきたいと思います。

■国務大臣( 平沼赳夫経済産業大臣) 今、我が国には、中川先生もよく御承知のように、五十二基の原子力発電、原子炉があります、五十二基。そして、電力の三割強、東京は電力の四割、大阪に至っては電力の五割以上を原子力で賄っているというのが現状でございまして、大変大切な燃料だと思っています。
 原子力発電というのは、言うまでもなく、安定して発電できれば経済性を発揮できますけれども、御指摘の投資回収に大変長期間かかるわけでございまして、小売自由化の進展によりまして原子力発電の投資に関して事業者が慎重になることは、これは懸念をされるところであります。
 そうした中におきましても引き続き原子力発電の推進が図られますように、一つは、原子力等の大規模発電事業と送電事業の一体的な実施を確保するために発送電一貫体制を維持をいたしました。そして、全国的な電力流通の円滑化でございますとか、卸電力取引市場の整備を通じまして、原子力発電に対する発電力量の吸収余地を拡大するとともに、特に原子力発電等に固有の対策として、その強みを発揮し得る長期安定運転の確保のための環境整備を図る、この措置を講ずることにいたしております。具体的に申し上げますと、長期安定運転確保のための環境整備のため、需要が落ち込んでいるときに優先的に原子力発電からの給電を認める優先給電指令制度等のルールの整備、それから電源立地対策の重点化、こういうことを行うことにいたしております。
 また、バックエンド事業につきましても、これは大変大きな資金が必要である、こういうことがございまして、国はこれまでも高レベル放射性廃棄物の処分に関する法制度の整備等、様々な措置を講じてきました。さらに、残された課題については、新しい市場制度の下で更なる環境整備の観点から、これは平成十六年末までに具体的な制度、措置の在り方について検討を行いまして、必要な措置を講ずることにいたしております。
 なお、議論に当たりましては、国民理解の観点から、透明性を持ってしっかりと行って、やはり事業者が非常に意欲を失わないように、そして安全性を確保できるように私どもはしっかり行わなければならないと、こういうふうに思います。

■中川義雄 最後に、ガスをパイプラインで導入する問題について、資源エネルギー庁長官が来ていると思いますから伺いたいんですが、私自身も今から三十年ぐらい前に、サハリン・オハの天然ガスを北海道に導入するという膨大な計画を持って、相当うまくいって、もう価格交渉まででき上がって、当時としては、一ノーマル立米五円五十銭、C重油と同じ価格で北海道へ導入できるまでこぎ着けて、パイプラインの、当時は新日鉄の理事長とあれして飛行機の上から写真を撮ったりしてルートまで決めてやっていたんですが、それが一方的な言い分でやめになりました。
 そこで、そのとき一番問題になったのは、宗谷海峡は六十メートルで引いてこれるが、津軽海峡は百四十メートルあるから、当時の技術では東京方面へは持っていけないということだったんです。これが大きなネックだったんです。最近はそれが克服されていると聞いているんですが、その辺の技術的な進歩についてだけ教えていただきたいと思います。

■委員長 予定の時間を過ぎておりますので、資源エネルギー庁岡本長官、御答弁を簡略でお願いいたします。

■政府参考人(岡本 巖資源エネルギー庁長官) 海底パイプラインの技術は長足の進歩を遂げておりまして、最近一番深いものでは水深二千メートルぐらいということですので、八百、七百メートルぐらいではたくさん実例がございますが、一番深いのは直近で二千超えているという状況ですので、サハリンから関東の方面に海底パイプラインで持ってくることについての技術的な確実性というのは十分今日あると考えております。
 

(次ページへ続く)
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