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第151回国会
2001年3月23日
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沖縄・北方に関連する予算の委嘱審査
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沖縄・北方に関連する予算の委嘱審査を行った。
北方基金の果実が、低金利により、平成3年の6億円から13年の3億円へと半減、その対応策
如何。
3月25日イルクーツクの日ソ首脳会談で、「二島返還を前提に平和条約締結問題が前進する事は許されない」との主張に橋本大臣は、「有り得ない」と明確に答えた。
沖縄は、未だ他の地域と比べ、所得、産業構造、失業率など何れも低い、その対策と予算について質す。
SACO合意に基づく普天間飛行場など跡地利用について、予算処置を含めて質す。
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中川義雄 私は北海道出身でありまして、橋本大臣が北方担当大臣になって大変道民は期待しております。
と申しますのは、クラスノヤルスクそしてまた川奈会談という形の中で、北方問題で大変な前進を得たその責任者に担当大臣になっていただく、期待は大きいわけでございまして、今後ともよろしくお願いしたい、こう思っております。
まず、北方領土問題について伺いますが、例の北方基金保有額、平成三年度に目標の百億円に達したわけであります。大変喜んでおりましたが、その当時は金利がある程度あったものですから六億ほどの運営費が出てきたわけですが、御承知のように、ずんずん金利が低下して、今やゼロ金利時代などと言われているときなものですから、もう半分以下になってきたわけであります。
そのことは、当初予定したあの地域の振興に対することがほとんどできなくなってきているという形になっているわけでございまして、いわば地域の振興対策についてこういう状況でいいのかという疑問がありますが、いかがなものでしょうか。政府参考人の御意見をいただきたいと思っております。
政府参考人(坂巻三郎内閣府北方対策本部審議官) お答え申し上げます。
北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき造成された北方領土隣接地域振興等基金、いわゆる北方基金でございますが、この基金につきましては、地方自治法第二百四十一条に定める基金として北海道が運用管理を行っているところでございます。
基金額の百億円につきましては、国が八十億円、北海道が二十億円を拠出いたしておりますが、先生御指摘のとおり、現下の低金利のため果実が減少してきておりまして、十二年度の予定額では約三億二千万というふうになっておりまして、地元からも基金の増額要望もあることは承知をしてございます。しかし、財政状況の厳しい折でもございまして基金の増資は困難でございますが、当面は、可能な限り安全でかつより有利な運用を行いつつ、効率的な支出に努めることによりまして基金の目的を達成できるよう、北海道とも相談しながら事業を進めてまいりたいと存じております。
また、基金の運用益は、御案内のとおり、その八割を北方領土隣接地域振興等事業に、二割を北方領土問題世論啓発事業及び北方地域元居住者援護等事業に活用することとしておりますが、このうち地域振興等事業につきましては、これを所管いたします国土交通省とも協議を行いつつ基金の効果的運用を図ってまいりたいと考えております。御理解をいただきたいと存じます。
以上でございます。
中川義雄 御承知のように、低金利時代で三億以上の果実を出すということ、三%以上の果実を出すということはほとんど不可能なんですが、北海道だとか関係機関が十分協力してようやく三億円以上を確保しているわけですから、国ももっと本当は温かい目で見ていただきたいものだと、そのように感ずるわけであります。
次に、今月の二十五日、もうすぐでございますが、日ロ首脳会談がイルクーツクで開催される。我々は一定の希望とまた不安とを持ちながら見守っているわけでありますが、これに対する政府の基本的な方針等について荒木外務副大臣にお伺いしたいと思っております。
副大臣(荒木清寛外務副大臣) お答えさせていただきます。
日ロ関係につきましては、戦略的・地政学的提携、幅広い経済協力、平和条約の締結という三つの課題を同時に前進させることが必要であることにつきまして日ロ双方で共通の認識があります。そこで、二十五日の日ロ首脳会談におきましては、両首脳の間でこうした課題の前進に向けて有意義な論議が行われることを期待しております。
このうち、特にこの平和条約の締結問題につきましては、首脳会談において二つの点が目標となると考えております。
一つは、二〇〇〇年までの平和条約の締結という目標に向かって両国が全力を尽くした結果どうなったのか、このことにつきましてきちんと総括し、それぞれの国民にきちんとそれを示すということであります。二つ目は、そのことを基礎としましてプーチン大統領との間で今後の平和条約交渉をさらに進めていく旨を明確に合意するという、この二つが目標になると考えております。
政府としては、こうした考え方に基づきまして、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという一貫した方針のもと交渉に取り組んでいく考えであります。よろしくお願いします。
中川義雄 最近、非常に我々一定の不安を持ってきたわけであります。と申しますのは、昨年九月に来日したプーチン大統領は、これは口頭ではありましたが、歯舞、色丹両島を日本に引き渡すとした一九五六年の日ソ共同宣言を確認したという報道が入ったわけであります。そして、最近の報道では、さらに一歩前進させて、それを文書で確認するというような報道もなされているわけです。
そこで心配なのは、この二島返還を条件にして平和条約が締結に行くというような、そういう一部の報道等や心配があるわけでございまして、しかし、これは四島のうち二島といえば何か半分返ってくるような錯覚をよくするわけでありますが、御承知のように、この二島というのは北方四島のうちの七%にも満たない本当に小さな地域であります。ロシア全領土からいうともう虫眼鏡で見ても見えないぐらいの、日本に例えても、日本全体の面積からいったら岩場みたいなところであります。それを前提にして平和条約を締結し、その後あとの二島の返還を求めればいいじゃないかという、そういう意見がかなり強くなってきている。しかし、私たちは、一たん締結してしまってその後二島の返還というのは現実にあり得ないんじゃなかろうか、そう考えているわけであります。
そこで、私が思い出すのは、橋本大臣が総理のときにエリツィンとの川奈会談の中で、国境線の画定のない平和条約はないと言ったという報道、ちょうど私が北海道議会の議長をしていたときでありますが、その報道に触れて非常に勇気を強くしたわけです。さすがだという気持ちになったわけです。
国民のほとんどがそのことに大きな期待をしていたわけでありますが、今言った、先に二島の返還を受けてそれによって平和条約を結ぶというようなそんなことは政府の責任で絶対あり得ないことだと思うんですが、その点で重要閣僚である橋本大臣の御意見を伺いたい、こう思うわけであります。
国務大臣(橋本龍太郎沖縄及び北方対策担当大臣) 去る二月十七日に北方領土の視察に根室におじゃまをいたしましたときに、元島民の方々あるいは関係者との懇談の場を持ちました。そして、今議員が御指摘になりましたような、日本政府の方針が四島から二島に変換されたのではないかという不安を持っておられる方が多いのに実は私は愕然といたしました。
その場でも我が国の方針に変わりはないということを申し上げた次第でありますが、その北方領土の問題につきまして、四島の帰属の問題を解決して初めて日ロ平和条約というものが締結をされる、それによって初めて両国の間に本当の相互理解に基づく安定した関係がつくられる、これは我が国の一貫した基本方針です。
そして、今月二十五日に行われますイルクーツクにおける日ロ首脳会談におきましても、私は、総理はこの基本方針に基づいて会談に臨まれると承知しておりまして、この点はいろいろな報道がありましたために関係者に不安を与えてしまったことを申しわけなく思いますが、日本政府の方針は不変であるということを改めてこの場で申し上げたいと思います。
中川義雄 本当に心強い決意、これは間違いなく政府の決意だと思いますので、道民はもとより国民も安心して会談を見守ることができる、こう思っております。
それでは、沖縄問題に変えさせていただきたいと思います。
実は、この委員会におきまして、サミットの開催問題で私が当時の野中担当大臣に対して、北海道からも立候補しているがやはり国民感情を考えたら沖縄でやっていただきたい、それが沖縄島民のいろんな戦後のわだかまりの少しでも解決になっていただきたいし、両首脳が沖縄から世界に対していろいろ発言してもらいたいものだという願いを語ったことがあるんですが、それが実現して成功裏に終わったことを私は非常に感謝とまた特別の感慨をもって見守らせていただいたわけであります。
そこで、最近の沖縄の様子を見ましても、県民もいろんな努力をしており、また国も特別法をつくっていろいろ振興対策に協力をしておりますが、しかしどう見ても、所得水準それから産業構造、失業率、いろんな数字を見てもまだまだという感が否めないわけであります。
これは、特にそこに住んでいらっしゃる沖縄島民にするといらいらするような話ではなかろうか、こう思いますので、何とかもっともっと自立的な発展ができる沖縄というものに、我々、日本国民全員に責任があるような気がしてなりませんので、その点についての橋本大臣の決意を伺いたい、こう思います。
国務大臣(橋本龍太郎沖縄及び北方対策担当大臣) 確かに、議員が御指摘になりましたように、三次にわたる沖縄振興開発計画に基づく施策を推進してきた結果で本土各県との間のいわゆる社会資本の格差というものは随分縮小してきたことも事実でございました。しかし、その県民所得という点で見ていきますと、約七割という水準でとまってしまっている。また、雇用状況においても、本土の各都道府県に比べてはるかに厳しいものがあることに私ども本当に頭を痛めております。
それだけに、沖縄県が特色のある地域としてまさに自立的発展が可能になるようにするためにはどうすればいいのか。そういう中で、道路でありますとか港湾でありますとか漁港ですとか、特に漁港が多いように思いますけれども、生活産業基盤の整備を一方では着実に進めていく、同時に、その自立に向けての基幹産業をどう育てていくか。その場合に考えられるものとして、やはり観光・リゾート産業というものがちょうど北海道とは対極的な沖縄県の持つ気象特性その他で考えられるわけでありまして、こうした産業をどう育てていくかというのが大きな課題であろうと思っております。
ですから、この平成十三年度予算におきましては、公共事業関係費を初めとする沖縄振興開発事業費三千百五十七億円と同時に、特別自由貿易地域活性化推進調査費あるいは沖縄における海洋深層水の有効利用に関する調査費など、産業振興に資するための所要の経費も計上させていただきました。
こうしたものが生かされ、自立的発展へ向けての足がかりがこれによって生まれることを本当に心から願っております。
中川義雄 そこで、特に今、日本全体が失業率が高くて困っている中でも沖縄の失業率は八%に近いという大変な状況になっているわけでありまして、そのためには、どうしても雇用の新規創出だとか、いわば雇用確保の対策が急がれなければならないと思っているわけです。
これをどうするかということと、これは緊急な話ですから、この本予算においてはどんな位置づけになっているのかということで仲村副大臣のお話を承りたいと思っております。
副大臣(仲村正治内閣府副大臣) 委員御指摘のように、失業率につきましては、平成二年以降、長引く不況も反映して悪化傾向で推移し、平成十二年には、全国が四・七%に対し沖縄県が全国の約二倍の七・九%となっております。また、とりわけ若年層の失業率が高くなっておりますけれども、これは、産業の雇用吸収力が弱く雇用機会が十分確保されてこなかったことを示しているものだと思っております。
雇用を確保し失業率を下げていくためには産業の振興を図っていく必要があります。そのため、今後とも、道路、港湾等の産業基盤の整備を着実に推進するとともに、観光振興地域制度、情報通信産業振興地域制度、特別自由貿易地域制度等を活用して企業の立地を促進するなど、産業の振興を図ってまいりたいと考えております。
また、平成十三年度予算におきましては、公共事業関係費を初めとする沖縄振興開発事業費三千百五十七億円を計上するとともに、特別自由貿易地域活性化推進調査費など、産業振興に資するための所要の経費を計上しているところであります。
なお、雇用失業問題を解決するためにも、産業構造のバランスを考えるのではなくて、やはり沖縄の南の玄関口としての地理的な優位性、あるいは島嶼・海洋性、亜熱帯の温暖な気候を持つ地域、あるいは昨年十一月に世界遺産に登録をされた首里城を初めとする歴史文化の蓄積など、また、日本全国で一番長寿、長生きする地域といういわゆる健康の島、こういった優位性を生かした産業を興していくことが私は雇用失業問題を解決する上で非常に重要である、こういうふうに考えているところでございます。
中川義雄 また一方では、どうしても産業構造が立ちおくれて、これがもうなかなかそれから抜け切れない。その大きな特徴は、製造業の比率が全国の四分の一ぐらいということであります。産業構造の高度化を進めていくためにはこの製造業を何とかしなければならないのではなかろうか。私も沖縄の当事者といろんな話をしたことがありますが、この違いというのは大きいという話であります。
産業構造を高める点で、特に製造業の比率を高めていく、立地を促進するというようなことについての施策、そして、その点についての今回の予算について仲村副大臣の考え方を示していただきたいと思います。
副大臣(仲村正治内閣府副大臣) ただいま御質問の産業構造の点についてでありますが、沖縄においては、我が国の長引く景気低迷の影響などにより企業立地について十分な進展が見られず、製造業等の生産部門の脆弱さは今なお改善されていないところでございます。
このような中、政府においては、平成十年の沖縄振興開発特別措置法の一部改正によりまして新たに特別自由貿易地域制度を創設したところであります。また、今後ともこの制度を活用することを初めとして企業立地の促進に努めていく所存でございます。
平成十三年度予算においては、道路、港湾等の基盤整備に係る事業費を初め産業振興に資するための所要の経費を計上してあります。特に、特別自由貿易地域については、その活性化を図るために調査費を計上しているほか、中城湾港新港地区に立地する企業の活動を支援するための港湾、道路等の整備を行っているところでございます。
なお、沖縄の産業振興を図るため、沖縄振興開発金融公庫等においても低利融資の措置を講じているところでございます。
望ましい産業構造を考えますと、やはり一次、二次、三次の各産業のバランスのとれた形をつくることが理想であると考えますけれども、ただ、沖縄県の場合は、本土の消費地から離れた遠隔の離島県でありますゆえに、原材料あるいは製品の輸送費がかさむ点から製造業等は極めて不利な立場にあるということでございます。したがって、沖縄の産業振興のためには、先ほども申し上げましたように、沖縄の優位性を生かした観光産業とかあるいは国際交流の拠点形成とか情報通信の拠点化など、こういった面に力を入れていくべきでないか、このように思っているところでございます。
中川義雄 いわゆるSACOの最終報告をどうするかという問題で、特に普天間飛行場の移転についていろんな話がなされているわけですが、この跡地をどう利用するかということも非常に関心が寄せられているわけでありますが、この点について橋本大臣の考え方、そしてその予算措置等についてもあわせてお聞きしたいと思います。
国務大臣(橋本龍太郎沖縄及び北方対策担当大臣) 今御指摘をいただきましたとおり、この米軍施設・区域の整理、統合、縮小というものを着実に図っていきますプロセスの中で、その跡地の利用の促進あるいは円滑化というのは沖縄振興の観点からも大変重要な課題でありまして、的確な対応を欠くことはできないと思います。そして、この跡地というものが今後を考えますと大変貴重な空間でありますから、良好な生活環境をいかに確保するか、あるいは健全な都市をどう形成するか、産業の振興や自然環境の保全、再生といった観点、あるいは県土構造の再編も視野に入れた幅広い見地からの検討が必要になると思われます。
そこで、内閣府としては、平成十三年度予算の中に、市町村の跡地利用に関する検討をきめ細かくお手伝いをいたしますために、アドバイザーの派遣などの支援事業を拡充する経費を計上いたしますとともに、普天間飛行場などの大規模駐留軍用地の跡地につきましては、再開発の困難性あるいは沖縄の振興開発への影響などにかんがみまして、その跡地利用計画の策定及びその具体化等の調整と支援を行いますために、新たに大規模駐留軍用地跡地利用推進費として二億円の予算を計上させていただきました。これが十分生かされて効果が出ることを期待いたしております。
中川義雄 普天間移設費として平成十三年度予算に二億円と。この二億円というのが大きな数字なのか小さな数字なのか私はよくわかりませんが、それにしても、これをどう使うかということに対しては大きな期待を寄せているわけでございまして、この使い方について防衛施設庁長官の考え方を示していただきたいと思います。
以上で、私の時間が来ましたので終わります。
政府参考人(伊藤康成防衛施設庁長官) ただいま御指摘のとおり、私どもの方で約二億円の予算を計上しております。これは十三年度歳出分でございまして、国庫債務負担行為を含めた契約ベースで申しますと約四億円でございます。
このお金は、実は現在、普天間飛行場の代替施設につきまして代替施設協議会で御議論をいただいておりますが、その基本計画が策定されました後に必要になる手続と申しますか、必要になる事項に関して予算をお願いしているものでございます。
まず、基本計画ができますと環境影響評価をしなければなりません。そのためのとりあえずは方法書の作成という予算が一つでございます。それから、基本計画の中では大きさとか大体の位置とかは決まるわけでございますが、その中にどういうふうに施設を配置していくか、そういったことについての細かい検討が今後必要になります。そのためのいわば第一歩といたしまして基本検討のためのお金。さらに、現地の調査というものも今後必要になってまいります。これも、気象あるいは地形等の調査といずれも第一歩の段階の予算でございますが、そういったことに使わせていただこうということでございます。
中川義雄 代替施設協議会等についても聞きたいと思って通告をしていたんですが、時間が来たものですから、大臣、本当に申しわけありません、ここで質問を終わらせていただきます。
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