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日本・EU議員会議について

1. 欧州議会の性格及び機構
 欧州議会は、EUの主要機関であり、EUの議会として位置付けられているが、完全な立法機関ではなく、諮問機関的な性格が強い。
 欧州議会の議員は1979年からは国ごとの直接選挙によって選ばれており、その数は加盟国数の増加とともに増え、現在の加盟15か国のもとでは626名である。
 欧州議会の議員は、議会内においては、国家の代表としてではなく、政治的信条に基づいて結成された政治グループの一員として行動する。現在、8つの政治グループ及び無所属の議員が存在しているが、欧州人民党グループ及び欧州社会主義グループの2グループが圧倒的多数を占めている。
 全議員から構成される本会議は、8月を除く毎月1回1週間ストラスブールにおいて、また年数回各2日間程度ブリュッセルにおいて開催される。また、現在17ある常任委員会等が活動しており、主にブリュッセルにおいて開催される。
* 加盟国はベルギー・フランス・ドイツ・ギリシャ・イタリア・ルクセンブルク・オランダ・ポルトガル・スペイン・イギリス・デンマーク・オーストリア・フィンランド・アイルランド・スウェ―デンの15か国

2. 欧州議会の権限
 欧州議会はいわゆる立法機関とは言えないまでも、諮問手続き、協力手続き等を通じて、徐々にではあるが立法上の権限を獲得しつつある。また、予算の審議及び執行に関する権限や他の諸機関に対する政治的な監督権も有している。

3. 日本・EU議員会議の構成体
 欧州議会は、EU域外地域との関係強化を図るため、議会内に国又は地域別に数多くの対外交流議員団を設けており、その対象は、日本をはじめ、米国、カナダ、ロシア、中国、中・東欧諸国、ASEAN諸国等ほぼ世界全域に広がっている。
 欧州議会対日交流議員団は77年3月に設立され、現在その定数は団長1名、副団長2名を含む20名であり、いずれも本件会議におけるEU側のメンバーとなっている。
 一方、本件会議における日本側の母体となっているのは、78年10月に設立された日本EU友好議員連盟(設立当時は日本EC友好議員連盟)であり、100名を超える国会議員が超党派で加入している。

4. 日本・EU議員会議の沿革
 第1回日本・EU議員会議(当時は日本・EC議員会議)は78年にルクセンブルクで開催されたが、これに至る背景としては当時のEC側から次の二つのアプローチを指摘することができる。一つは、77年3月欧州議会において採択された「EC・日本間の経済及び貿易関係に関する決議」の第10項において、EC・日本間の貿易に関する諸問題について議会レベルでの定期協議の開始が提案されたことである。第二に、77年10月に来日した当時のジェンキンスEC委員会委員長が当時の保利茂衆議院議長を表敬訪問した際に、欧州議会と日本国会との間の定期会議の開始を公式に提案したことである。
 これに対して、国会もただちに77年10月に衆議院、参議院それぞれの議院運営委員会理事会においてEC側からの提案を承諾する旨の確認を行い、日本国会と欧州議会との間の定期会議の設立が具体化することになった。

5. 日本・EU議員会議の仕組み
 会議は原則として年1回開催することとし、会議地については、日本(東京)と欧州とが交互に選ばれることになっている。この場合、欧州においてはストラスブール、ブリュッセル、及びルクセンブルクの3都市が選ばれている。欧州議会の本会議は通常ストラスブール、委員会は主にブリュッセルデ開催され、また議会事務局本部はルクセンブルクに置かれているからである。
 日本・EU議員会議の参加者を見ると、日本側は会議地が欧州である場合は友好議員連盟のメンバーを中心に10〜12名程度の議員が、東京開催の場合はその3培程度の議員が参加している。一方、EU側は欧州議会規則により、対日交流議員団のうち派遣されるのは最大限50%となっている。
 会議の期間及びその構成については、期間を2〜3日とし、それを2〜4のセッションに分けて議題別に討議を行っている。各セッションにおいては、日本、EU双方から当該議題について関心と知識とを有する議員が最初に基調報告を行い、その後に双方の議員団の間で自由に討議を行うという形式がとられている。

6. 日本・EU議員会議の内容
 会議の議題については、事前に双方の関心領域を確認したうえ、開催地側が原案を作成するのが通例である。
 これまでの各議題の内容を見ると、長期的な視点から一貫して取り上げられているテーマが存在する一方で、その時々の国際情勢及び日本・EU関係の状況に対応した時事的かつ緊急テーマも取り上げられている。
 日本・EU間の経済・貿易問題についてが、投資問題等を含めながら、本件会議においては常に中心的なテーマであるが、近年では日・EU関係が政治、文化、科学技術関係等広範な領域に広がり、国際関係一般や日・EU関係全般を広く取り上げる傾向にある。